読書感想文 もやしもんを読んで

「菌を肉眼で見ることができる農大生が主人公の漫画がある」というようなこと友人(tousirou)から聞き、非常に気になったので読んでみました。
本屋で1巻の最初の方を立ち読みしてみたところ面白かったのですが字が多く立ち読みは疲れたので初めてレンタルコミックを利用しました。

以下若干のネタバレ注意。結局文章がうまくまとまりませんでしたが。


どうやらこの主人公、細菌真菌はもちろんのことウイルスも見ることができるようでした。見るだけではなく話したりつまんだりもしていました。そんな主人公です。
さて、この漫画の評価ですが、菌が見えるという発想や様々な細菌・真菌の雑学は面白く読ませてもらいましたが全体としては率直に言って少々ガッカリな漫画でした。いや、レンタルした時点で期待しすぎていたのかもしれません。
もっと色々な「微生物」に触れていくと思ったのですが、どうやら方向としては醸造漫画になっていく感じがしました。それはそれで新しい感じがする(今までに醸造漫画ってあるのかな?)のでよいのですが、せっかくいい能力を持った主人公なのですからもっとアイディア次第では面白い漫画になると思うのです。また、ほとんどが人間にとって有用な微生物の話ばかりでしたが、もっと病原性のあるものを扱ったりしてもいいんじゃないかと思ったりします(自分の分野がそうだからそう思うだけ?)。ちなみにこんなことを書きながらも私はどうしたらこの能力を活かした面白い漫画ができるかというアイディアは全くありません。
一番のガッカリポイントは学園祭みたいなものにかなりのページを割いていた(これから長く続いていけばほんの一部分なのかもしれませんが、3巻しかないので)ことです。特に面白い箇所はなく、いきなり三流漫画になってしまいました。非常に残念です。
ちなみに微生物の描写はとてもかわいらしく、新鮮なものでした。かなり細かいところを言わせてもらうと、ボツリヌスが出てきたときの芽胞の描写がちょっとイメージと違っていました。
ま、こんなことを言いつつも、最近読んだ漫画の中では面白い方でした。あんな大学ありえんとかそういう野暮なことは言いません。
ちなみに舞台は農学部なのですが、獣医畜産関連は話の最初の方に一瞬出てきただけでした。
tousirou君、特に獣医学科という視点がなくてすまんね。