液体培地

うちの研究室は節約のためか細胞培養の培地は粉から作っていました。例えばMEMの場合、まず粉末のものを量り、スターラーで純水に30分くらい溶かします。そして、その後に500ml毎にわけてオートクレーブをかけます。そして、その後にNaHCO3溶液や、L-グルタミン溶液などなどを加え、そして牛の胎仔血清(FCS)を入れます。もちろん、NaHCO3溶液は手作りですし、L-グルタミン溶液も手作りです。手間もかかるし、作業が多いとコンタミの確率も高くなります。同時に、加えるものが多いということはコンタミの際に何が原因か追究するのも大変です。が、これが当然のこととしてやっていました。
しかし今回、モノクローナル抗体を作るときになんと市販の液体の培地を買ってもらえたのです。もう、その楽さに感動です。やめられません。とはいっても、ハイブリドーマ以外の細胞の培地は依然、粉末から作っています。正直、市販の液体培地が大量に冷蔵庫に入っている研究室を見るとうらやましいです。