有馬記念を振り返って

大本命ディープインパクトが敗れるというまさかの結末でした。まさかの結末にショックを隠せぬ人も多いようです。テレビで「泣き崩れるファンもいます」とかやっていましたが、正直そういう人はウザいです。
3〜4角まではいつものディープインパクトのようにすっと上がっていき、さぁあとは前をとらえるのみという感じでした(そのときの俺の視界の中心はコスモバルクでしたが)。しかし、直線伸びはするものの、前のハーツクライも止まらず、最後は脚色が一緒になって交わせぬままゴールでした。あれは直線があと100mあってもとても交わせそうにない差でした。
敗因は「わからない」(武豊)そうです。いつもと直線の走りが違ったようです。普段のレースと比べて直線までに消耗して伸びを欠いたのか、それとも本調子ではないため伸びを欠いたのかはわかりません。前者ならば完全な力負け、後者なら今後また圧倒的な強さを見せてくれるでしょう。
タラレバは禁物ということを承知であえて言わせてもらうと、ディープインパクトが三冠を取る過程であのような勝ちっぷりを見せていなかったら、このレース、もっと差は縮まる、あるいは勝ちまでいけたかもしれません。というのは、今回の武豊の乗り方はあれで100%正しかったと思いますが、あれ程の自信がなければ自ら徐々に動き出し、コーナーで外々を回すなんてことはしなかったと考えられるからです。
勝ち馬のハーツクライは、今回、直線一気ではなく先行抜け出しの大人の競馬。前走JCも頑張ったし、力はあるのでしょう。ただ、ハーツクライの強さを表す時に「JCでは好タイムで走った」という文句を使わないでほしいものです。俺の得意の馬場批判になりますが、あれは超高速馬場が手伝っただけでそこまで価値のある時計ではありません。そこのところ、勘違いしないで欲しいものです。
そして、このように3歳戦線で強さを見せた馬が古馬相手に負けると出てくるのが世代論争です。今年の3歳馬は弱いからディープインパクトはあんな強い勝ち方ができたのだ、と。競馬で強い弱いを決めるのは非常に難しいものです。強さ=勝ちでないところがまた強弱関係を複雑にしています。俺は最近細かく競馬をチェックしているわけではないのでこのディープ世代が強いのか弱いのかわかりません。どうなのでしょうか。
まぁ、今回のレースでディープインパクトも普通の馬ということがわかりました。アンチディープインパクト派にとっては格好の叩く材料になるでしょう。
それにしてもディープインパクト複勝が120円ついていたことにはびっくりです。