ネーミングセンス

犬や猫などと触れ合える施設「東京ムツゴロウ動物王国」(あきる野市上代継)に、“天敵”の蛇と暮らすハムスターがいる。蛇の餌用に、と与えられたハムスターだが、蛇は食べずに「仲良くなった」という。
体長1メートル20センチ超の雄のアオダイショウの「アオちゃん」(推定2歳)と、体長約9センチの雌のハムスター「ごはん」(同6カ月)が、プラスチック製の飼育槽(縦約30センチ、横約35センチ、高さ約25センチ)の中で一緒に過ごしている。同王国によると、アオちゃんは昨年9月半ば、同王国内で猫と格闘中、職員に捕獲された。食欲がなかったため、1カ後の同10月中旬、職員がペットショップから餌用にハムスターを購入してきた。
ところが、好物なはずのハムスターを食べるどころか、気に入った様子。ハムスターの方も長いとぐろの上で昼寝するなど恐れる様子はなく、まるでじゃれるようにアオちゃんを引っかくことも。ハムスターは先月、「ごはん」と命名された。アオちゃんは餌用の冷凍マウスを食べている。
現在、2匹は同王国内の雑居館にいる。「まるで(ヤギとオオカミの友情を描いたアニメ映画の)『あらしのよるに』のようだ」と来園者たちに評判になっており、冬休み中、両親と遊びに来ていた板橋区の保育園児、木下令也ちゃん(6)は「ありえなーい。ふしぎー」と目を丸くしていた。
王国職員の野村恭太さん(28)は「アオダイショウにとって、ごはんのようなハムスターは食べるのにちょうどいい大きさ。どうして仲が良いのか全く分かりません」と話している。

せっかく微笑ましい話なのに「ごはん」と命名されてしまいました。