MP3プレイヤーの普及

現在携帯音楽プレイヤーといえば完全にMP3プレイヤーが主流となっています。今やフラッシュメモリタイプのものでもギガ単位の容量は当たり前、値段もかなり手ごろになっています。曲はたくさん入るわ、好きに曲の入れ替えができるわ、便利なことばかり。(音質云々についてはよくわかりませんが、少なくとも私はMP3プレイヤーで音がイマイチとか思ったことはありません)完全に音楽生活は変わったと思います。


でも久々にMDコンポを稼動させて気がつきました。昔のカセットテープやMDの良さに。
(でもカセットテープは巻き戻し早送りや編集が面倒なので以下MDについてのみ述べます)


昔はMDのように74分だとか80分だとかそういった時間制限のあるメディアに曲を入れざるを得ませんでした。アルバム単位なら簡単に入るので問題ないと思います。でもある程度音楽が好きな人ならきっと経験があると思います、「自分のベストMD作り」。
たとえば私は高校の頃スピッツハイロウズのベストMD作りを試みました。制限時間内に何の曲を入れるか、どんな順番にするか、色々考えていました。「スピッツは好きな曲が多すぎて74分じゃおさまらん」とか「ハイロウズは激しい感じの曲とちょっとゆったり目の2枚に分けようか」とか。友達に私の選んだハイロウズのMDを貸してくれと言われたときも、「ハイロウズを好きになってもらえるように、初心者がなじみやすそうな曲を中心に入れよう」と試行錯誤していました。
私のそんな過去を時間の無駄と思う人もいるでしょう。でも、私は楽しかったし、スピッツ好きの友人とこういうのを話すのも最高に面白かったです。


でも今のMP3プレイヤーから入った世代はこういう感じがわからないのかな、と思ったわけです。CDをPCに入れてインポートして、容量の許す限りMP3プレイヤーに入れて持ち出す…。なんだか味気ないとすら思えてきました。こうやって懐古主義なるものができあがるのでしょうか。
でもMP3の圧倒的便利さを手に入れた今、私はMP3プレイヤーしか使わないでしょう。MDを使うときなんて家で昔のMDを聴くときくらいでしょうか。