英語論文における英語らしい文章の要求

自然科学の世界において英語はコミュニケーションを取るための必要不可欠なツールと言われています。「自然科学における言語の不平等」という面からは色々問題点が指摘されていますが、これはこれまでの自然科学の発展から考えると、ある程度仕方のないことなのかなぁと思っています。
一方で科学論文では同じ単語を使用した表現は繰り返し使用しないことなど、英語らしい文章が求められます。これは明らかにコミュニケーションの範囲を大きく逸脱しており、非ネイティブスピーカー、特に英語から遠戚の言葉を母語とする者にとって書くときにも、読むときにも大きな負担となります。
論文を書くときには、代用できる単語がないかを探す必要が生じます。また、論文を読んでいてわからない単語があり、その意味を調べてみると、多くがもっと簡単な単語で代用できる単語だったりします。
論文を読んでいて、ストレスなく読める論文は、平易な単語を使用し、シンプルな構造の文を使用しているものが圧倒的に多いです。一方、無駄に難しい単語を連発している論文もあり、そのような論文を読む際には無駄な手間が生じるとともに、理解度の減少および記憶への定着阻害をまねきかねません。
どこかの機関が「常用自然科学英語」でも定めてくれないものかと思っていますが、英米が引っ張っていく限り、多分無理なんでしょうね。