完璧と思えるうらやましさ

少し愚痴になってしまうが、是非対策、あるいは説き伏せる術を教えてもらいたいので書くことにする。
先日のエントリにも書いたのだが、実験の中で何らかのミスがあったのは確実であると考えられる場合でも、堂々と「何もミスはしていない。マニュアル通りやったのにだめだった。試薬か機械がおかしい。」と主張する学生がいる。特に外国人学生に多いように思う(n=3)。自分から考えると、何故そんなに強気に自分の操作が完璧だと主張できるのか不思議でしょうがない。おそらく似たような経験をして困っている教員は多いのではないだろうか。


例えばキットを使ってもそれぞれの試薬の入れ物が似ているので、入れ間違う可能性はある。どこかの手順を飛ばしてしまうこともある。色々な可能性が考えられるのにも関わらず、完璧だと言い張る学生。正直、9割9分ミスなので四の五の言わずにさっさと繰り返せと思うのだが、そんなことは全く受け入れない。そして、私はいかにヒューマンエラーが起こり得るかということをとうとうと説かなければいけない。もはや科学とはほど遠く、悲しくなる時間である。人によっては、私自身が同じ試薬を使い、うまくいくことを証明しないと納得しない者もいる。もちろん、一回そのようなことがあればその後は「比較的」おとなしくなるのだが、正直時間の無駄なので何とか短時間で説き伏せたい。


私の場合、手順を印刷した紙に逐一チェックを入れてミスが起こらない、あるいは起こってもすぐにわかるようなシステムを採用しているのだが、それでもキットなどで当たり前の結果が得られない場合は自分自身がやったことは信じられず、とりあえず同じ作業を繰り返してみる。一方、上記のようなことを主張する学生に限ってそのような細かいチェックはしていないので困る。


今のところそのような学生を説き伏せる術、対策術はないのだが、そのような傾向にある人の特徴は何となく見えてきた。あくまでもn=3とサンプル数は少ないのだが、共通の特徴として挙げられるのは、口が達者だが実験その他(例えば物の片付け方など)がやや雑ということだ。そして困ったことにこのタイプの人は同じ事を繰り返す。時間を費やすのも惜しいので、何とかできないものか。